皆さん、こんにちは。京都府京都市を拠点に、住宅の新築工事やリフォーム・リノベーション工事を手掛けている美家(びはうす)です。
施工管理の仕事は、建設工事の現場で工程や安全、品質、原価を管理する役割を担うため、さまざまな場面で対応力が求められます。この記事では、施工管理が直面するトラブルの例や求められる対応力、トラブルを未然に防ぐポイントなどについて解説します。
■施工管理で直面するトラブルは多種多様!
施工管理の仕事をしていると、さまざまなトラブルに直面することがあります。ここでは代表的なトラブルの例として、「事故・故障関連」「工事の進捗関連」「施工品質関連」「金銭関連」「人間関係」「近隣からのクレーム」の6つについて解説します。
・事故・故障関連
建設現場では高所での作業が多いため、転落や墜落などの落下事故が発生する恐れがあります。また、重機での事故や、重機の故障によるトラブルなどのリスクもあります。
・工事の進捗関連
さまざまな理由によって、工事の進行が遅れるトラブルもよくあります。たとえば悪天候が続いたり自然災害が発生したりしたことによって予定通りに工事が進まない場合や、設計変更や追加工事などによる予定の変更、作業員の人手不足など、さまざまなケースが考えられます。
・施工品質関連
施工品質について、施主と施工業者間でトラブルが生じるケースもあります。たとえば「仕上がりのイメージが当初と異なる」「品質や数量が契約内容と合致していない」など、イメージの共有が不十分であったり、コミュニケーションが不足していたりしたことでトラブルに発展してしまうことがあります。
契約内容と実際の仕上がりが合致しない場合は、民法に定める「契約不適合」に該当するケースもあり、その場合は施工会社が責任を負わなければなりません。
・金銭関連
工事費用の支払いにおけるトラブルもよくある事例のひとつです。施主と施工会社の間で取り交わす請負契約では、着工金・中間金・完了金の3回に分けて代金を支払うのが一般的です。しかし、施主側の経済状況が急に悪化した場合や工事内容に納得していない場合など、さまざまな理由で代金が支払われないケースがあります。
工事費用が未払いとなると工事を続けられないため、代金の清算や建設途中の建築物の取り扱いなどで深刻なトラブルに発展してしまう恐れがあります。
・人間関係
建設現場ではさまざまな立場の人が工事に関わるため、人間関係のトラブルが生じる恐れがあります。たとえば監督者の指示が明確ではない場合や職場環境が悪い場合などは、作業員と意見が対立する場合があります。
また、外国人労働者とのコミュニケーションに問題があり、トラブルに発展するケースも少なくありません。建設業における外国人労働者数は年々増加しているため、現場でのコミュニケーションは重要な課題のひとつです。言語が通じないと指示を正しく理解できず、品質面や安全面に大きく影響する恐れがあります。
ほかにも、労働時間についてのトラブルもよくあります。現場での労働時間は作業者がタイムレコーダーや日報などで自己申告するのが一般的です。しかし、現場管理者が作業員の労働時間を正しく管理できていない場合や、作業者の申告漏れや不正申告などによって、労働時間が一致せずにトラブルに発展してしまうケースがあります。
実労働時間に対する賃金が正しく支払われていない場合、施工会社は労働基準法違反に問われます。
・近隣からのクレーム
現場の近隣住民からのクレームは、よくあるトラブルのひとつです。とくに騒音のクレームは多く、「事前周知を徹底する」「防音・遮音シートを適切に使用する」「決められた時間外は作業しない」など、適切な対応が求められます。
ほかにも、粉塵によるクレームにも気をつけなければなりません。散水が不十分な場合や養生シートが適切に使用されていない場合はとくにトラブルに発展する恐れがあるため注意が必要です。
■施工管理として求められる対応力とは?
施工管理は工事全体の指揮・監督を行う立場であるため、対応力は重要なスキルのひとつです。施工管理として求められる対応力には、たとえば「コミュニケーション能力」「危機管理能力」「スケジュール管理能力」「問題解決力・判断力」「経理能力」などがあります。それぞれのスキルについて解説します。
・コミュニケーション能力
工事の進捗状況に遅れが生じた場合や近隣住民からクレームがあった場合など、トラブル発生時に適切に対応するためにはコミュニケーション能力は必要不可欠です。コミュニケーション能力が不十分だと適切な対応ができず、解決までに時間がかかったり、新たな問題が発生したりする恐れがあります。
・危機管理能力
現場では予期せぬ事故やトラブルが発生する恐れがあるため、常にリスクを考慮し、事前に十分な対策を行う必要があります。万が一事故やトラブルが発生した際には、迅速かつ的確な判断をし、人命救助や二次災害防止対策にあたる必要があります。
・スケジュール管理能力
計画通りに工事を進めるためには、進捗状況を正確に把握し、必要に応じて作業内容や人員などの調整を適切に行う必要があります。施工管理として、計画通りに作業を終えるためには、全体の状況を見て適切な判断ができるスケジュール管理能力が求められます。
・問題解決力・判断力
現場で発生するさまざまなトラブルを解決するためには、状況を正しく把握して適切な対応を行うための問題解決力と判断力が重要です。たとえば工程に遅れが生じた場合、全体のスケジュールへの影響を考慮しながらも、限られたリソースのなかで遅れを取り戻すための適切な判断が求められます。
・経理能力
品質管理や原価管理を適切に行うためには、高い経理能力も重要なスキルのひとつです。予算管理をはじめ、設計変更や追加工事などが発生した際の原価算出や精算業務などにも対応できなければなりません。データ管理や数的処理のスキルも求められます。
■トラブルを事前に防止する対策は?
たとえば重機の事故防止や故障によるトラブルを回避するためには、重機の定期点検やメンテナンスが重要です。事故が発生したり重機の故障が生じたりすると、スケジュールが遅延する原因になります。トラブルを未然に防ぐためには、日々の点検や適切なメンテナンスが必要不可欠です。
また、ITツールなどを利用して業務の効率化を図るのも有効な方法のひとつです。業務効率化によって残業時間の削減が期待できるほか、情報共有が容易になるため、ミスを減らすことにもつながるでしょう。
現場でのミスを削減するためには、コミュニケーションを大切にすることも重要です。職人や作業員との関係性を良好にすることは、施工品質の向上にもつながります。外国人の作業員に対しては、どの程度の日本語を理解力しているかを把握して、相手が理解できるように伝えることでトラブルを回避できます。
また、施主と施工業者の相互認識のズレによるトラブルを回避するためには、取り決め内容を書面に明記することが重要です。追加や変更工事などについてもその都度しっかりと書面に残しておきましょう。
トラブルを回避するためには、住宅瑕疵保険を利用するのも方法のひとつです。住宅瑕疵保険が付保されていれば、欠陥改修の工事が必要になった場合でも、施工業者が巨額の補填費用を負担しなくて済みます。施主にとってもスムーズに補修が進むため、メリットが大きいといえます。
■建設現場で避けられるトラブルは事前対策を!
施工管理の仕事は、現場へ足を運んだり多様な事務作業を担当したりする職種なので、日頃からさまざまなトラブルの対策を行ったり、対応を求められたりします。実際にトラブルが発生すると、当事者間での話し合いや、裁判・訴訟など、さまざまな方法で解決へと導かなければなりません。
施工管理としてできるだけ避けられるトラブルは避け、スムーズに仕事が進められるようにしていきましょう。
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