こんにちは。京都府を拠点として新築やリフォーム・リノベーション工事、不動産売買を手掛けている株式会社 美家(びはうす)です。
憧れの町家や古民家暮らし。けれどもインターネットで情報収集すると、必ずといっていいほどヒットするのが「寒い」というキーワードです。
たしかに町家や古民家がつくられた時代には「断熱」という概念はありませんでした。
また、そもそも気候変動の影響を受けている今ほど、夏は暑くなく、冬も厳しくなかったのです。
したがって町家や古民家を快適にリノベーションするなら、断熱リフォームは重要です。
ただしひと口に断熱材といっても、多くの種類があり、特徴もさまざま。今回は、町家や民家の断熱リフォームをする時の、おすすめの断熱材を紹介します。
■古い住宅は断熱リフォームは必須?
町家や古民家で断熱リフォームは必須ではありませんが、ほとんどのケースで行われているのが実情です。
というのも、盆地である京都は、関西圏で一番と言えるほど夏の暑さ・寒さが厳しい土地。また、古い町家や古民家には断熱材が入っておらず、気密性も低いので、現代の家屋よりも冷えやすい傾向があります。
そして断熱性能が低いと、室内と外気の温度差によって結露が発生しやすくなるというデメリットも。結露はカビやダニの繁殖の原因となり、ひいては健康被害を招くリスクもあります。
ちなみに町家や古民家でリフォームに加えて一定規模以上の増改築をする場合は、断熱リフォーム面での注意が必要になりました。建築物省エネ法改正により、2025年4月1日から増改築部分は、現行の省エネ基準に適合させなければなりません。
>> こちらの記事も合わせてご覧ください!
断熱リフォームの失敗例とその原因とは?注意点や断熱リフォームで使える補助金を紹介!
https://www.b-house.co.jp/blog/magazine/160088
■断熱材も種類はさまざま!
断熱リフォームとは、天井裏や壁の内側、床下に断熱材を入れる工事です。したがって、どんな断熱材を使うかが問われますが、コストや性能など特長はさまざま。断熱材は系統として、次の3つに大別されます。
・繊維系断熱材
鉱物やガラス、古新聞などを繊維状に加工した断熱材のことで、繊維と繊維の隙間に空気を閉じ込めることで断熱性能を発揮します。グラスウールやロックウール、セルロースファイバーなどが代表的な繊維系断熱材です。
・発泡プラスチック系断熱材
ポリスチレンやウレタン、フェノールフォームを原料とした断熱材で、軽量で加工しやすく、施工性の良さに定評があります。硬く小さな泡の集合体でできており、その泡には熱を伝えにくいガスが閉じ込められているため、高い断熱性能を有します。
・天然素材系断熱材
天然素材を利用しているためややコストが高めな傾向がありますが、家の見えないところにも自然素材を使い、シックハウス症候群、アレルギーのリスクの軽減など健康面にも配慮したい、という場合に適しています。羊毛(ウールプレス)や、ワイン栓に使うコルクの残りや廃棄品を蒸し焼きにしてつくった炭化コルクなどが代表的です。
■古い木造住宅におすすめの断熱材は?
では、町家や古民家では一般的にどのような断熱材が使われるのでしょう? 代表的な三つを紹介します。
・グラスウール
ガラス繊維を綿状にした断熱材で、広く使われてきた歴史があります。吸音性が高く安価であるのが特徴。防水性を確保する施工が奨励されています。
・セルロースファイバー
古紙や段ボールなどを原料とした木質繊維系の断熱材で、素材自体が地球環境に優しく、吸放湿性があるのも特徴。木質というと火や虫害に弱いというイメージを抱くかもしれませんが、ホウ酸や難燃剤を混ぜ込むため、十分な耐火性や防虫効果をもっています。
・硬質ウレタンフォーム
ポリウレタン樹脂を主成分とするスポンジ状の断熱材です。ボード状のタイプもありますが、最近は施工現場で直接吹き付けるタイプがスタンダードです。
■美家がおすすめする断熱材これ!
このように断熱材の種類は多種多様。どの断熱材を選べばよいか迷ってしまいますが、最適な断熱材は、物件の状態や工法によっても変わってきます。
また断熱関係の技術は日々進歩しています。インターネットで検索すると「よくない」と書かれている断熱材でも、情報が古かったり、施工がきちんとなされていなかったというケースもよくあります。
そして断熱材そのもののスペックがよくても、施工がきちんとできていなくては断熱性能が発揮できません。まずは、信頼できるリノベーション会社に相談することをおすすめします。
京都の町家・古民家のリノベーション経験豊富な株式会社美家が、実績から推奨するのは、次の2種類です。
・アクリアマット
旭ファイバーグラスが製造しているグラスウール断熱材の一種で、従来のグラスウールに比べて、繊維径が細く、本数が多いため、断熱性能が格段に向上しています。
ノン・ホルムアルデヒドなので、環境への優しさと高い断熱性を両立しているのも特長の一つです。
・カネライトフォーム
カネカ株式会社が製造している、押出法ポリスチレンフォーム断熱材で、ポリスチレン樹脂を溶かして連続的に押し出しながら発泡させます。高密度なので熱抵抗値が高く、高い断熱性に加え、耐水性、耐薬品性を備えています。京町屋のような小さな住まいにはあまり向いていないのですが、敷地や広さなどの条件に該当する場合は、必ずおすすめしている断熱材です。
また断熱リフォームをする際には、お得に補助金を活用したいもの。本年度の補助事業は基本的に2024年度末で終了になりますが、国は住宅の省エネ化と中古物件流通に力を入れているので、2025年度も断熱リフォームは補助事業が実施されることが予想されます。
こうした補助事業においては、登録事業者となっているリノベーション会社に依頼する必要がありますが、株式会社美家は条件を満たしているので安心してご相談くださいね。
■失敗したと思いたくない!満足のいく断熱工事にするためには?
断熱リフォームで失敗しないためにおさえておきたいポイントが2つあります。
・断熱効果をさらにアップする窓の断熱リフォーム
壁、床、天井に断熱材を入れるだけでなく、窓のリフォームも一緒に行うのがおすすめです。
というのも、熱の出入りの70%は窓から。いくら冷暖房を効かせても、窓からエアコンの冷風・暖風が逃げてしまい、一方で外から熱気・冷気が入ってきてしまいます。
それほど予算もかからず、コストパフォーマンスよく断熱性能を上げることが可能です。
おすすめしているのは、ガラスとガラスの間にアルゴンガスが注入されている複層窓や、アルミと樹脂のハイブリッド構造のサーモスL。サーモスLは一般複層ガラスの約2倍の高い断熱性を発揮する「Low-E複層ガラス」が標準仕様ですが、アルゴンガス入りも選択できます。
またご予算的に厳しい場合は、半樹脂で、補助金対象になるものをご提案しています。
・コストコントロール
断熱リフォームはそれなりに費用がかかりますが、暮らし心地を考えると、やっておくに越したことはありません。古い町家や古民家をリフォームする場合は、断熱リフォームを行うことを前提で総予算を考えるとよいでしょう。
また、まずは気になる部分だけリフォームをして、断熱リフォームは後から……と考えがちになりますが、一挙に工事を行ったほうが、長い目で見てお得です。断熱リフォームは床・壁・天井の仕上げを剥がすことになるので、せっかく仕上げを変えても、断熱リフォームのためにまた一からやり直しをしなければならないからです。
そのためにも、補助金などの情報収集をしておくのが賢明です。
寒さも本格的な厳しさを迎えるので、しっかり準備しましょう。
■美家は不動産の知識をもつリノベ専門業者です
株式会社美家は、京都内での古民家や町家など古い住宅のリフォーム・リノベーション経験が豊富です。
京都の古民家や町家を知り尽くしていますので、断熱リフォームもお任せください。
物件探しから資金計画、リノベーションの設計・施工、アフターサービスまでを一貫して行っており、不動産の知識も豊富。不動産的価値を見据えたリノベーションのご提案、設計・施工が可能です。
リノベーション会社には、デザインや施工しか請け負わない会社もありますが、美家はファイナンシャルに精通しているのも強み。賃貸として運営するための資金計画も、お手伝いいたします。
もちろん、デザイン・施工もお任せください。デザインもお客さまの好みや要望に合わせたオーダーメイド。
職人も工事責任者も自社のスタッフなので、社内の風通しもよく、品質やコミュニケーションに妥協しません。
コストについても中間マージンや仲介手数料がそもそも発生しないので、明確で適正な見積もりを提示することができます。
古い住宅・店舗のゲストハウス・民泊などの宿泊施設やカフェなどの店舗への改装工事はお任せください。
物件探しから伴走し、高いクオリティで理想のリノベーションをかなえますので、空き家でお悩みの方は、まずは美家にご相談ください。
<美家のリノベ事例>
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