空き家をどう活用する?京都で「非居住住宅利活用促進税」が始まる前にしっかりと空き家対策を!

こんにちは。

京都府を拠点として新築やリフォーム・リノベーション工事、不動産売買を手掛けている株式会社美家です。


空き家になってしまった不動産を所有しているけれども、「固定資産税等の住宅用地特例」という制度のおかげで固定資産税が軽減。

そのせいで、なんとなく毎年固定資産税を払い続けている……という方も多いことかと思います。


しかし、京都市では2026年から固定資産税とは別に、空き家税がかかることになるのを、ご存じですか?

今回は、2026年から始まる非居住住宅利活用促進税という新しい制度を解説します。




■2026年から京都市が空き家に税金をかけることに!固定資産税とダブルで税金がかかってくる!



空き家税の正式名称は、「非居住住宅利活用促進税」と言います。

これは固定資産税とは別に課せられるので、空き家のオーナーは、ダブルで税金がかかってくるということになります。


まずは、なぜこのような制度が導入されるようになったのか、その背景を紹介しましょう。



・知ってた?京都の空き家事情


京都の空き家数は約11万戸にものぼります。

市全体の人口が、10万人程度の自治体も多いことを考えると、空き家数11万戸というのは、丸々一つの市が空き家で埋め尽くされているようなもの。

いかに京都で空き家が多いか、察せられます。


空き家は増えているのに人口は増えないと、自治体として衰退してしまう、という悪循環も。

そこで京都市は空き家税を導入することで、空き家のまま放置されている不動産の流通を促す施策を取りました。

これが「非居住住宅利活用促進税」で、空き家の利活用により居住できる場所を増やすことで、若い世代や子育て世代にとっても住宅が購入できる後押しをする、という狙いもあります。



・非居住住宅利活用促進税の課税額はどのくらい?誰がいくら、税金を払うのか


空き家税の課税対象となるのは、京都市内の市街化区域内にある空き家や別荘、セカンドハウスです。

住民票の有無ではなく、実際に居住しているかどうかで、課税対象になるか否かが判断されます。


そして、空き家税は「家屋価値割」と「立地床面積割」をそれぞれ計算して、二つを足したもので算出されます。


以下に評価方法と税率を紹介します。

ただし、家屋の固定資産評価額が20万円(条例施行後の当初5年間は100万円)に満たない場合は免除されます。

また事業用を除き、賃貸あるいは売却を予定している物件(1年を経過して契約に至らなかった物件を除く)、固定資産税が非課税または課税免除とされている物件も免除対象に。

景観重要建造物のように歴史的な価値をもつ建築物なども免税になります。




■「特定空き家」に認定されてしまうと固定資産税が4倍に?



さらにこれまで支払ってきた固定資産税も、状況によってはさらに増えることにもなりかねません。


いわゆるお化け屋敷やゴミ屋敷と言われるような、手入れがなされず放置されている空き家は、倒壊などのリスクがあり、近隣住戸の安全性にもかかわります。

もちろん、景観面や衛生面でも問題があることは言うまでもありません。


国はこのような空き家を「特定空き家」に認定し、所有者に改善を求める法律を2015年につくりました。それが、「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下「空き家特措法」)です。


「特定空き家」には、以下の4つの条件を満たしたものが該当します。


・放置すると倒壊など、保安上危険となる恐れのある状態

・衛生上有害となる恐れのある状態

・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

・周辺の生活環境の保全を図るうえで、放置していることが不適切である状態


通常、不動産には毎年固定資産税がかかり、また市街化区域内にある場合は都市計画税もかかってきます。


しかし、住宅のような居住用の建物が建っている土地には、次のような特例措置があります。

しかし「特定空き家」に認定されて勧告を受けると、翌年から土地は「非住宅用地」として課税されることになり、この特例措置がなくなります。

ただし単純に固定資産税が6倍、都市計画税が3倍になるわけではなく、負担調整措置があります。

とはいえ、固定資産税は約4倍、都市計画税も約2倍と大幅に上がってしまうことになるのです。




■空き家税を免れるための空き家の活用方法は?



このように空き家をもてあましていると、「特定空き家」に認定されるリスクや、空き家税が重くのしかかってくることに。

その解決方法として、賢く利活用することがおすすめです。


ポピュラーなのは、賃貸住宅へのリノベーション。これまで住宅として使われてきた建物をブラッシュアップするので、大きな機能変更をせずに、使い続けることができます。


また、ゲストハウスや民泊も、インバウンドが増大している今はおすすめ。

ゲストハウスと民泊、どちらにするかは、間取りや運営上の違いもあるので注意してコンセプトを立てるとよいですよ。


こちらの記事も併せてご覧ください!

京都の町家を活かす!ゲストハウスへのリノベーションを成功するためのコツとは?
https://www.b-house.co.jp/blog/magazine/171397


Instagramなどで人気の、古民家カフェ、あるいは町屋カフェにリノベーションするのも一つの手。どのようなカフェにしたいか、古民家や町屋のポテンシャルを活かしながら、コンセプトを決めてしっかり運営すれば、集客も見込めます。


いずれにせよ初期投資は必要ですが、ムダに税金を払い続けることになるのなら、きちんと空き家を直して利活用して、長期的に収益が見込める手段を考えるのが、建設的と言えるでしょう。


2026年の「非居住住宅利活用促進税」に備えるためにも、早めに古民家や町屋などのリフォーム・リノベを得意とする業者に相談するとよいでしょう。




■美家は不動産の知識をもつリノベ専門業者です



株式会社美家は、京都内での古民家や町家など古い住宅のリフォーム・リノベーション経験が豊富です。


物件探しから資金計画、リノベーションの設計・施工、アフターサービスまでを一貫して行っており、不動産の知識も豊富。

不動産的価値を見据えたリノベーションのご提案、設計・施工が可能です。


リノベーション会社には、デザインや施工しか請け負わない会社もありますが、美家はファイナンシャルに精通しているのも強み。賃貸として運営するための資金計画も、お手伝いいたします。


もちろん、デザイン・施工もお任せください。デザインもお客さまの好みや要望に合わせたオーダーメイド。

職人も工事責任者も自社のスタッフなので、社内の風通しもよく、品質やコミュニケーションに妥協しません。


コストについても中間マージンや仲介手数料がそもそも発生しないので、明確で適正な見積もりを提示することができます。


古い住宅・店舗のゲストハウス・民泊などの宿泊施設やカフェなどの店舗への改装工事はお任せください。

物件探しから伴走し、高いクオリティで理想のリノベーションをかなえますので、空き家でお悩みの方は、まずは美家にご相談ください。



<美家のGallery>


■京都市伏見区の京町家をゲストハウスへリノベーション

https://www.b-house.co.jp/blog/collection/158084


■京都市右京区の長屋の住宅リノベーション

https://www.b-house.co.jp/blog/collection/157796