皆さん、こんにちは。京都府京都市を拠点に、住宅の新築工事やリフォーム・リノベーション工事を手掛けている美家(びはうす)です。
木のぬくもりや情緒ある佇まいが魅力の町家は、リフォームをして再活用されるなどして注目が集まっています。町家としての特徴を残しながらも、住宅としてはもちろん、カフェなどの店舗やゲストハウスなど、リフォームをすることでさまざまな形で活用されています。
そんな町家を再活用するためには、水回りのリフォームは避けて通れないでしょう。今回は町家の水回りのリフォームについて、注意点を交えてポイントを解説していきます。
■水回りリフォームを検討する目安
キッチン・トイレ・浴室などの水回りは、一見壊れていなくても、適切な時期にリフォームをすることが大切です。ここでは水回りのリフォームを検討する時期の目安について解説します。
・一般的に15~20年といわれている
水回りは故障や破損がなくても、15〜20年を目安にリフォームをするのがよいといわれています。長年使用しているとだんだんと不具合が発生したり、急に故障したりすることもあるため、適切な時期にリフォームを検討しましょう。
また、トイレは20年前のものと比べて現在のものは使用する水量がかなり少なくて済むため、リフォームで新しいものと交換すれば高い節水効果が期待できます。キッチンや浴室もお手入れがしやすい仕様になっているものが多いため、快適に使用できるようになるでしょう。
■町家や古民家など古い建物では、水回りリフォームはつきもの
町家や古民家は築年数がかなり経過しているため、水回りの設備も老朽化している場合がほとんどです。快適に使用できるようにするためには、リフォームは欠かせないといえるでしょう。ここでは町家や古民家における水回りのリフォームについて解説します。
・水回りのリフォームは思ったよりも費用がかかる場合がある
古い建物の水回りの設備は現代のものと仕様が異なるため、思ったよりも費用がかかる場合があります。たとえば築60〜80年くらいの住宅の浴室は従来工法でタイル張りの場合が多く、現代の住宅とは基礎からつくりが異なるため、リフォームをするにはそれなりの費用や期間がかかります。
反対に、母屋とは別の場所にトイレや浴室がある場合やユニットバスどうしの交換の場合などは、スムーズにリフォームできる場合もあります。
・キッチンまわりは耐火性の高い材料にする必要がある
町家や古民家は木造建築が多いため、リフォームの際にはキッチンまわりは耐火性の高い材料にする必要があります。建築基準法の「内装制限」において、住宅のキッチンの壁に使える素材は燃えにくいものに制限されているため、耐火性のあるパネルやタイル、耐火クロスなどを使用するようにしましょう。
・町家や古民家に合うデザインを検討することが大切
古い住宅の水回りをリフォームする際は、建物の雰囲気に合うデザインを選択することも大切です。ユニットバスやシステムキッチンを導入する場合でも、町家や古民家の雰囲気に合わせて和風のデザインや落ち着いた色味のものを選ぶと、統一感のある仕上がりになるでしょう。
また、和モダンを意識して、水回りの設備はあえてモダンなデザインのものを選ぶのもおすすめです。スタイリッシュなデザインが町家や古民家のレトロな雰囲気とマッチして、現代の京都らしいおしゃれな空間を演出してくれるでしょう。
■町家など古い家をリフォームする際の注意点
町家などの古い家をリフォームする際には、一般的な住宅のリフォームと異なる点を理解したうえで計画することが大切です。ここでは町家など古い家をリフォームする際の注意点をご紹介します。
・水回りを設置する場所によっては、床を補強する必要がある
町家は土間と上屋に分かれていることが多く、水回りを設置する場所によっては床を補強する必要があります。たとえばユニットバスを設置したい場合や2階に水回り設備を設置したい場合などは、床を補強したほうがよい場合が多いでしょう。
・配管や排水管などの敷設替えの確認が必要
町家や古民家の配管は、古くて細い場合が多いです。古くて細い配管のままシステムキッチンやユニットバスなどを新設するのは、基本的に難しいでしょう。リフォーム代を抑えるために配管工事を省略してしまうと、古い配管に大きな負担がかかり、水漏れが発生してしまう恐れがあります。
町家の給排水工事は、土壁や柱をなるべく傷めないよう、通常よりも深く手掘りで慎重に行われます。また、京都市水道局の基準により、京都では以前は地中配管からの立ち上げには鉄管を使用するという決まりがあったので、古い住宅の設備の修繕には鉄管の加工も必要です。
リフォームの際には配管の状態をチェックし、敷設替えの必要があるかを必ず確認しておきましょう。場合によっては壁や土間を取り壊す必要があるため、どの程度の工事になるかもあわせて確認しておくことが大切です。
・防火区画に影響を与えないレイアウトにする必要がある
防火区画とは、建物の内部で火災が発生した際に、炎や煙が広がるのを防ぐために、建物内を一定の基準によって分けることをいいます。町家や古民家をリフォームする際も、防火区画に影響を与えないようなレイアウトにしなければなりません。
たとえば居室と避難経路となる廊下を同一の防煙区画にすると避難に支障をきたすため、そのようなレイアウトは避けなければなりません。特に京町家は「うなぎの寝床」と呼ばれるように、間口が狭く奥行きのあるつくりになっているため、リフォームの際は防火区画を考慮したレイアウトを意識することが大切です。
・採光を確保するための工夫が必要
先述した通り京町家は間口が狭いため、採光を意識しないと日中でも日が入らず、奥の部屋ほど暗い状態になってしまいます。居室には一定の広さの窓を設けることが義務付けられているため、水回りのレイアウトを変更するのであれば、採光にも注意しなければなりません。
水回りのレイアウトに合わせて適切な位置や広さの窓を設けられるよう、場合によっては天窓を取り入れるなどの工夫も大切です。
■良い業者選びで満足のいく町家での水回りリフォームを
町家の水回りリフォームは、通常の住宅のリフォームよりも難易度が高いため、町家のリフォームの経験が豊富な業者に依頼することが大切です。町家は一般的な住宅とは構造が異なることも多いため、町家の構造やデザインに理解のある業者を選ぶようにしましょう。
京都市の株式会社美家は、京都府のリノベーション・リフォームに対応しております。弊社は京都府内での店舗やゲストハウスへのリノベーション工事などの経験が豊富にあり、部分的なものから間取りを変更するようなものまで、幅広く対応可能です。
美家は物件探しから資金計画、リノベーションの設計・施工、アフターサービスまでを一貫して行うワンストップのリノベ専門業者です。お客様の夢を叶えるために、土地探しから設計施工、アフターメンテナンスまで伴走します。
町家のリフォームについても、京都のことを理解している地場の業者である「美家(びはうす)」にぜひお任せください。そのほか、住まいのことでお悩みやお困りごとがありましたら、些細なことでもお気軽にご連絡ください。
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