皆さん、こんにちは。京都府京都市を拠点に、住宅の新築工事やリフォーム・リノベーション工事を手掛けている美家(びはうす)です。
今回は町家のトイレリフォームについて、失敗しないためのポイントや費用相場をご紹介します。
■トイレリフォームは必須?町家のトイレ事情
町家をリノベーションして活用する場合は、トイレリフォームは必須といってよいでしょう。一般的に水回りの設備は15〜20年を目安にリフォームを検討するとよいとされています。町家の場合は築年数がかなり古く、トイレも老朽化しているケースが多いです。
ここでは町家のトイレ事情やリフォームの概要について解説します。
・トイレは母屋と別で外に設置されていた
町家のトイレは、建設当初のままであれば基本的には汲み取り式です。町家のトイレは、衛生面や臭気などの理由から、母屋ではなく裏庭などの屋外に設けられているのが一般的でした。
母屋内にトイレを設けるのではなく隣接する形にしたのには、メリットがあるからです。たとえばトイレが外部に面していることで、人工換気ではなく自然換気が可能になり、臭気や湿気が母屋に入り込むことを防いでくれます。また、補修や改修をする際にも母屋を傷めることなく工事が可能です。
・リフォームするなら洋式化や床の嵩上げ工事が一般的
古い町家のトイレをリフォームする場合、和式から汲み取り不要の水洗式の洋式へ変更するのが一般的です。また、居間と同レベルまで床を嵩上げするケースも多いです。また、母屋内にトイレを設置したり、2階のトイレを新設したりするケースもあります。
■思った感じと違う!こんな失敗例が!
せっかく町家のトイレをリフォームしても、実際に使用してから「失敗した」と後悔するケースもあります。ここでは町家のトイレのリフォームの失敗例をご紹介します。
・用をたすスペースが狭い
和式トイレから洋式トイレに変更する場合にとくに多いのが、用をたすスペースが狭かったという失敗例です。和式トイレに適した町家の空間にそのまま洋式トイレを設置しても、必ずしも使いやすいとは限りません。
和式トイレは便器の上にしゃがむだけなので広いスペースは必要ありませんが、洋式トイレは前傾姿勢で立ち上がる際に前方にある程度のスペースが必要になります。ドアの開閉を含め、空間を適切に利用したレイアウトを考えないと、実際に使用する際に不便に感じてしまう恐れがあります。
もともとトイレ全体が広ければ問題ありませんが、和式トイレに必要な最低限のスペースし1かない状態であれば、空間を広げることも検討しましょう。用をたす際はもちろん、掃除する際の動きも含めて、想定される動きが可能かを十分に検討することが大切です。
・トイレ本体のサイズ
トイレ本体のサイズをきちんと確認せずに設置すると、実際に使用する際に使いにくく感じてしまう恐れがあります。トイレ本体のサイズはメーカーによって異なり、タンクがあるタイプやタンクレスの場合などによってもサイズに差があります。
トイレのスペースに対してトイレ本体のサイズは適切かどうかを十分に検討し、用をたすスペースや掃除をするためのスペースをきちんと確保できるようにしましょう。
・トイレットペーパーホルダーとの距離感
トイレ本体に座った際に、手に取りやすい場所にトイレットペーパーホルダーが設置されていないと、いざ使用する際に大変不便です。実際にトイレに座った際にどのくらいの距離や高さにトイレットペーパーホルダーがあると使いやすいかについて、しっかりと工事担当者に伝えておくことが大切です。
できればトイレ本体を設置したあとに、付属設備を設置する前に実際にどの位置がいいかを確認するとよいでしょう。トイレットペーパーホルダーだけでなく、手すりなども同様に確認すると失敗を回避できます。
■町家や古民家などの古い住宅での注意点
町家や古民家などの古い住宅では、とくに配管関係について注意が必要です。ここでは事前に確認しておくべきことを具体的に解説します。
・配管の問題
間取り変更を伴うリフォームの場合、トイレの位置を移動したい場合は配管の関係から大規模な工事になることもあります。場合によっては難しいケースもあるため、希望する位置への移動が可能かを確認してから具体的なリフォーム内容を検討しましょう。
町家は古民家などの古い住宅では、劣化がひどい場合も多いため、配管の更新や修理などが必要になるケースもあります。
また、タンクレストイレへ変更したい場合は希望通りの位置への変更が難しいこともあります。タンクレストイレは、給水管にトイレを直接繋ぎ、洗浄水として使用するのが特徴です。水圧の関係で設置が難しい場合もあるため、気をつけましょう。
■気になる!トイレリフォームの費用相場は?
トイレリフォームの費用相場は、リフォームの内容によって大きく異なります。ここでは一般的な相場をご紹介します。
・よくある和式→洋式の費用相場は
町家や古民家などの古い住宅は、和式トイレから洋式トイレへ変更するケースが多いでしょう。本体価格の相場と工事全体の相場はそれぞれ次のとおりです。
① 本体価格の相場は10~40万円程度
組み合わせトイレの場合は、10〜30万円が目安です。組み合わせトイレとは、便座と便器、水を貯めるタンクが分かれているタイプを指します。また、一体型トイレの場合は20〜30万円、タンクレストイレの場合は20〜40万円が目安です。
② その他の工賃含んだトータルは30〜85万円程度
和式トイレから洋式トイレにリフォームする際の工事全体の費用相場は、30〜85万円程度です。既存のトイレ空間を解体して作り直す必要が多いため、もともと洋式トイレの場合よりも費用がかかる傾向にあります。とくにコンクリートで段差を設けた和式トイレの場合は、一般的なケースよりも解体費用が高額になるでしょう。
また、温水洗浄便座は電気を使用するため、コンセントがない場合は新設のための配線工事も必要です。さらに一体型トイレやタンクレストイレの場合は手洗い器を設置する必要があるため、さらに費用がかかります。
工事内容がシンプルであれば費用を抑えられますが、空間を広げたり、配管工事や配線工事が必要だったりと必要な工事の種類が多ければ、それだけ費用が高額になることを理解しておきましょう。
町家や古民家などの古い住宅は、一般的な住宅のリフォームよりも費用や工期がかかることが想定されます。予期せぬ問題が出てくることが多い古い住宅でのトイレリフォームは、相場以上の費用がかかることもあります。予算には余裕をもって計画することが大切です。
株式会社美家は、京都府のリノベーション・リフォームに対応しております。弊社は京都府内での店舗やゲストハウスへのリノベーション工事などの経験が豊富にあり、トイレをはじめ水回りのリフォームも幅広く対応可能です。
また、弊社はリノベ専門業者として、物件探しから資金計画、リノベーションの設計・施工、アフターサービスまでを一貫してワンストップで行っています。お客様の夢を叶えるために、土地探しから設計施工、アフターメンテナンスまで伴走します。
町家のリフォームについても、京都のことを理解している地場の業者である美家にぜひお任せください。そのほか、住まいのことでお悩みやお困りごとがありましたら、些細なことでもお気軽にご連絡ください。